Kaeko Mukoyama
東京藝術大学准教授
日本を代表する実力派チェリスト
東京生まれ。9歳よりチェロを始め、松波恵子、堀江泰氏、レーヌ・フラショー、毛利伯郎の各氏に師事。1985年、第54回日本音楽コンク-ル第1位入賞。87年、東京芸術大学入学。88年、第3回アリオン賞審査委員奨励賞受賞。90年、ドイツ・リューベック国立音楽大学に留学し、ダヴィド・ゲリンガスに師事。同年、第10回ガスパール・カサド国際チェロ・コンクール第1位入賞。92年、NHK交響楽団の「若い芽のコンサート」に出演し、高い評価を受けた。同年、第2回出光音楽賞受賞。
カザルスホールでの「向山佳絵子とチェロの世界」シリーズや、東京オペラシティでの連続リサイタル、各地の音楽祭への参加、JTアートホール室内楽シリーズのプランナーとして活躍、また98年よりハレー・ストリング・カルテットのチェリストに迎えられるなど、常に話題を集めている。
チェロのヤーノシュ・シュタルケル、ダヴィド・ゲリンガス、ヴァイオリンのアイザック・スターン、ヨセフ・スーク、イヴリー・ギトリス、ピアノのマルタ・アルゲリッチほか、世界の一流演奏家たちとの共演も数多くこなす一方、NHK交響楽団、東京都交響楽団、読売日本交響楽団、東京フィル、日本フィル、新日本フィル、大阪フィルなど主要オーケストラとも共演。そのほか、リサイタル、室内楽にと多彩な演奏活動を繰り広げている。また、98~99年にはNHK-FMの人気番組「おしゃべりクラシック」のパーソナリティを務め広い層からの支持を得た。その後もNHK-FMには度々出演、生放送中のリクエストに答えたり、特番の司会を務める等し、話題となった。最近では企画の公演が、BSクラシック倶楽部等テレビでも放送されている。2013~2017年にはNHK交響楽団首席チェロ奏者も務めた。
録音はソニー・ミュージックジャパンインターナショナルより「バッハ無伴奏チェロ組曲全曲」のほか5枚のCDが発売されており、収録曲はNHKスペシャルやドラマのテーマ曲、テレビCM曲などに使用されるなど、いずれも高い評価を得ている。カメラータ・トウキョウからは池辺晋一郎及び三善晃のチェロ協奏曲のCDもそれぞれ発売されているほか、日本コロンビア、日本アコースティックレコーズから室内楽のCDも発売されている。また、企画した公演のライブ録音「ミラクル・チェロ・アンサンブル-12人のチェロ ・アンサンブル-」がEXTONよりリリースされている。
2018年度~2023年度まで京都市立芸術大学准教授として、2024年度からは東京藝術大学准教授として後進の指導を務める傍ら、日本を代表する実力派チェリストとして活躍している。